電源タップの自作

自宅のオーディオ環境でコンセントの口数が足りなくなってきたので電源タップを導入したいと考えたが、オーディオ用のそれなりのものを物色するも、既製品の価格の高さに呆れてしまったので自作を検討。

 
なんだかんだと調べた挙句、とりあえず以下のパーツで組んでみることにした。
 
プラグ:Panasonic電工 WF5018 医用。
ケーブル:BELDEN 19364.
コンセント:Panasonic電工 WN1318A 医用。
ケース:Panasonic電工 DS72191K 鋼板製ネジなし露出スイッチボックス
プレート:Panasonic電工 WN7606K ステンレスプレート。

自作にあたって悩ましかったのはアースを結線するかどうかだったが、そもそも自宅のピュアオーディオ系の機器はアースなしプラグだったので、アースは結線しないタップを作ることにした。

とは言え、これは家のアースの質によるとは思うが、自宅のアースはかなり性能がいいハズと考え、プラグ内ではアース結線をし、タップケース内のコンセントには接続しないという方法をとることにした。
 
※自宅のアースは家屋施工時にオーディオルーム専用に引いてもらったもの。地下7m位に埋められており、かつ地下水脈にも当たっているためか、施工時ほぼゼロオームだった(ホントかよ?!)ので。

作成手順:
1.ケーブルを1m長で切断。(とりあえずこれくらいの長さで1つ作ってみる。)

2.WF5018に結線する側を端から50mmの位置で外皮を剥く。

3.WF5018を分解し、内部のコードを通す穴にケーブルを剥いてばらした3本の線を通す。
(この時、若干通す穴を広げておくと通りがスムーズになって後の作業が楽になる。広げなくても無理やり通せるが、ふたを閉じてねじ止めする工程で通りが悪すぎてものすごく苦労するので要注意!)
あと、ケーブル内にはもう1本、細くてむき出しのドレイン線があるが、これは今回穴を通さず蓋の外側からアース棒にねじ止めしたが、穴を広げてアース線と一緒に通してしまってもいい。

[後日追記]
後に色々と調べていて分かったが、実は通常はこんなやり方はしないものの様だ・・
今回被膜付の線を穴に通してしまったが、実は被膜を剥いた銅線部分のみを差し込んでねじ止めするようにできている。確かにそれであれば楽だ。が、銅線がねじに巻き込まれるわけではないので締め付けが片側だけになってしまうところは気持ち悪い。また、ここでいう7の工程でケーブルをしっかり固定しないと、ケーブルが引っ張られたりした際に抜けやすい感もある。
次回作るときはどうしようかと悩むが、この正規(?)の手順で作るとすればここに示した工程3~6は誤りが多いことになる点は注意・・(工程2も50mmも剥かなくて良いハズ)

4.3本の線それぞれ、被膜を先端から15mm位剥く。

5.剥きだされた銅線をかぎ状に曲げ、プラグの金属棒にねじ止めする。ネジを回す際に銅線が巻き込ま
れる側から銅線を通す点に注意! そうしないとねじ止めで銅線が外れてくるだけでなく、この後プラグの中蓋を閉じる際、銅線の伸びる位置と蓋の穴の位置が合わなくなってしまうので・・
(ケーブルの各線は茶・水色・黄&緑と色分けされているがそれらに特性の差などがあるわけではなさそうだったので茶=Hot、水色=Cold、黄&緑=アース、として結線。)
※今回はドレイン線を内蓋の穴に通さなかったため、蓋の外側からアースの止めネジに巻き付け、ねじ止め固定した。

6.結線した金属棒をプラグ本体に戻し、ねじ止め。
(工程3でプラグ中仕切りプラスチックの通し穴を広げていないと銅線を引っ張りながら蓋をする作業が大変になる。初めにやった時ここで大苦戦した・・)

7.さらに外側のプラグボディーをねじ止めし、最後にケーブルの外皮をしっかりと挟み込みながらケーブル固定ネジを締め付けてプラグは完成。

8.次はコンセント側。まずケーブルを先端から12センチ位の外皮を剥く。ケーブル内の3本(+ドレイン1本)をむき出しにしたら、茶、水色の線を8センチくらいの長さで切断。切断した2本は両端を12mm剥いて銅線を露出させる。
(今回はコンセントを2口×2、計4口のタップを作るため、2つのWN3138Aをつなぐための電線をこの工程で作っておくということ。少々勿体ない感もあるが、タップ内部もBELDEN19364で結線したかったので・・)

9.工程8で切断した茶・水色のケーブル側の端も12mmを剥き、銅線を露出させ、ケース(DS7219K)の穴を通した後、極性に注意しながらコンセント(WN1318A)に押し込んで接続。極性はコンセントに「W」と書かれた方がCold。今回でいうと水色の方。

10.工程8で作っておいた線を使用し、もう一つのコンセント(WN1318A)を並列接続。勿論ここでも極性を間違えないように注意。

11.あとはこれらコンセントをケースにねじ止め、さらにパネルも被せてねじ止めすれば完成。

※今回使用したケースはねじなし管を配管するためのケースなので穴径が大きく、ケーブルを通してもぶらぶらしているしこのままではよろしくないが、とりあえず今回は実験的に作成したのでそこは後で考えることにした。

さて肝心の音がどうなったかであるが、まだつないでみて直後の音しか聞けていないので、もっと時間がたてば変わるのかもしれないが、つなぎ替える直前に試聴した同音源を替えた後に聴いてみた印象で言うと、何となく全体的にこじんまりしてしまったように感じた。

もしかして逆効果??とも一瞬思ったが、定位感は増しているようにも感じ、こじんまりとしながらも音源がより前面に出てきた感もある。まあ気のせい、あるいはいわゆるプラシーボ効果なのかもしれないが、ひとまずは様子をみることにした・・